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歯磨きの磨き残しに関する比較実験

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歯磨きの磨き残しに関する比較実験

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毎日行っているブラッシングですが、自分の磨き方について「ちゃんと歯垢が落ちているかな?」などの疑問を感じたことはありませんか? 実際に同じように歯磨きしているはずなのに、虫歯になる人とそうでない人がいますよね。一般的に歯並びが良いとお手入れがしやすいと言われていますが、 実際のところはどうなんでしょうか?歯並びが悪い人は良い人に比べて口腔内に磨き残しが多く見られるのでしょうか? また、歯並びが良い方が短時間で歯を磨けるのかも気になるところです。

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Research

実験協力および監修歯科医師紹介

Toki

【経歴】
1994年 昭和大学歯学部卒業
1999年 昭和大学大学院卒業 歯学博士号取得
2001年 とき矯正歯科を三重県松阪市にて開院

【認定】
日本矯正歯科学会 認定医

土岐 泰弘先生(とき矯正歯科)

「笑顔のために、矯正治療をより身近に」をモットーに、故郷の三重県で都心の大学病院クラスの矯正治療の提供を目指す地域の第一人者。

Experiment1

PICK UP!口腔内スキャナーとは?

Scanner1 Scanner2

口腔内を3Dカメラで撮影するだけで歯型を採ることができるのが口腔内スキャナーです。 デジタル技術の活用により、より迅速で正確に歯の状態を把握することが可能になりました。
しかも、取り込んだ3D画像はすぐに確認でき、現在の歯と矯正治療後のイメージ画像を視覚化できることが大きな利点。 口腔内スキャナーを駆使することで治療時間の短縮、精度の向上が見込めるだけでなく、 患者さんが自身の歯並びの特徴について歯科医師と一緒に確認できる点も見逃せません。 また、モニターはタッチパネル式で操作性においても非常に先進的ですね。

■歯並びの良いAさんのケース

STEP1:歯垢染色剤を塗った直後のAさん

全体的に薄くピンク色に染まっているので、歯垢がややついている状態です。歯垢の残り具合は歯によって差があまりなく、満遍なく残っています。

A step1
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STEP2:口腔内スキャナーでAさんの口腔内を撮影

口腔内をスキャンします。撮影の際は正確な歯型を把握するために、さまざまな角度から撮影を行います。口を大きく開けているだけで、非撮影者の負担も少なく簡単に撮影を行えます。

A step2
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STEP3:歯垢染色剤を塗った後のAさんの口腔内画像を検証

A step3

口腔内スキャナーで撮影した口腔内の3D画像でも全体的にピンク色になっていることがわかります。 ただ、歯垢は歯全体に満遍なくついており、その程度はあまり差がない印象。 ただし、3番の画像の上顎の歯の裏側に歯垢が付着しているのが目立ちます。

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STEP4:合計60秒間のブラッシング後のAさん

60秒のブラッシング後で、すでに歯垢はほとんど確認できないくらいきれいになりました。 歯並びが良いと表面的な歯垢を落としやすいことがわかります。

A step4
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STEP5:合計60秒間のブラッシング後のAさんの口腔内画像を検証

A step5

3番の画像の上顎の歯の裏側に歯垢が少し残っているものの、ピンクの染色部位が白くなっていることがわかります。 歯並びが良いと60秒間のきちんとしたブラッシングでも全体的に歯垢が落とせていることが確認できました。

■歯並びの悪いBさんのケース

STEP1:歯垢染色剤を塗った直後のBさん

全体的にピンク色が目立つ状態。歯並びの乱れによって生じたくぼみや溝の部分が特に濃いピンク色になっていることが表面的にもわかります。

B step1
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STEP2:口腔内スキャナーでAさんの口腔内を撮影

Aさんと同じくBさんも口腔内スキャナーで口の中を撮影。果たして先進技術を駆使して比較した結果に違いはあるのでしょうか?

B step2
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STEP3:歯垢染色剤を塗った後のAさんの口腔内画像を検証

B step3

正面から見るとそこまで歯垢がついていないようにも見えますが、 2番の画像と3番の画像からもわかるように歯の裏側はかなり濃いピンク色をしています。 普段からそのポイントに磨き残しが多いことの表れでしょう。4番の画像にあるように歯を抜いた後の大きな隙間の周辺/周囲や歯間、 奥歯のくぼみの部分などにも歯垢が多く確認できました。

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STEP4:合計60秒間のブラッシング後のAさん

60秒のブラッシング後で表面的にはかなりきれいになったことがわかります。果たして口腔内画像で確認した場合でも、磨き残すことなく歯垢を落とせているのでしょうか?

B step4
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STEP5:合計60秒間のブラッシング後のBさんの口腔内画像を検証

B step5

表面的にはきれいに磨けていたように思えたBさんでしたが、2番の画像と3番の画像を見ると上顎の裏側にかなりの磨き残しが確認できました。 口を閉じた際に歯が重なる部分の磨き残しが目につきます。また、4番の画像の奥歯や歯を抜いた後の大きな隙間の周辺の磨き残しがまだあることがわかりました。

Result1

▼歯並びの良いAさんの比較

Before(染色直後)

Compare a before

After(歯磨き60秒後)

Compare a after

▼歯並びの悪いBさんの比較

Before(染色直後)

Compare b before

After(歯磨き60秒後)

Compare b after
Experiment2

■歯並びの良いCさんのケース

STEP1:歯垢染色剤を塗った直後のCさん

歯並びが良いCさんでも全体的に歯垢がびっしりついている状態。特に歯と歯ぐきの間にはピンクの歯垢染色剤が多く残っています。

C step1
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STEP2:最初の30秒間のブラッシング

歯ブラシに歯磨き粉などはつけずに、いつも通りの磨き方でブラッシング。磨き終わった後は実験のため、 うがいはせずに口腔内の唾液を出すだけに留めてもらいました。

C step2
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STEP3:30秒間のブラッシング後のCさん

30秒間のブラッシングだけで表面はすでにきれいに磨けている状態に。しかし、歯と歯の間のくぼみや隙間にまだ歯垢が残っているようです。 特に奥歯は染色剤のピンク色が目立ちます。

C step3
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STEP4:合計60秒のブラッシング後のCさん

最初の30秒にプラス30秒の合計60秒のブラッシング後の状態です。全体的にきれいになり、隙間の歯垢もだんだん取れてきています。

C step4
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STEP5:合計120秒のブラッシング後のCさん

目視で確認できる歯垢はなく、ほぼキレイに磨けたことがわかります。歯並びの良いCさんがきちんと磨き終えるまでに要した時間は2分間でした。

C step5

■歯並びの悪いDさんのケース

STEP1:歯垢染色剤を塗った直後のDさん

歯並びが悪いDさんの場合は全体的に歯垢がついているのに加え、歯並びが悪い箇所において特に歯垢が残っていることがわかります。

D step1
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STEP2:最初の30秒間のブラッシング

Cさんと同じ条件で歯磨き粉はつけない状態でブラッシング。いつもと同様に磨いてもらった後に口腔内の唾液を出しただけで、口はゆすいでいない状況のまま再度チェックします。

D step2
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STEP3:30秒間のブラッシング後のDさん

30秒間のブラッシングだけでCさん同様に表面的な歯垢はなくなっているように見受けられますが、 歯並びが凸凹しているので内側に凹んでいる歯の表面や歯と歯の間、特に3番の犬歯(八重歯)の後ろ側など、 歯と歯が重なっている箇所にはまだ色残りがあります。

D step3
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STEP4:合計60秒のブラッシング後のDさん

トータル60秒のブラッシング後は、表面的な部分はだいぶきれいになりましたが、赤枠のところに磨き残しがまだあります。 凹んでいると歯ブラシが飛び越えてしまうため、汚れが顕著に残っています。

D step4 1 D step4 2
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STEP5:合計180秒のブラッシング後のDさん

まだ若干磨き残しはあるが、やっと全体的にきれいになりました。Cさんと比べてきれいになるまで1分の開きが確認できました。また、歯と歯が重なっているところは結局、最後まできれいに歯垢を取ることができていません。

D step5

POINT! 先生からDさんへのアドバイス

D advise

口腔内を3Dカメラで撮影するだけで歯型を採ることができるのが口腔内スキャナーです。 デジタル技術の活用により、より迅速で正確に歯の状態を把握することが可能になりました。
しかも、取り込んだ3D画像はすぐに確認でき、現在の歯と矯正治療後のイメージ画像を視覚化できることが大きな利点。 口腔内スキャナーを駆使することで治療時間の短縮、精度の向上が見込めるだけでなく、 患者さんが自身の歯並びの特徴について歯科医師と一緒に確認できる点も見逃せません。 また、モニターはタッチパネル式で操作性においても非常に先進的ですね。

具体的には歯ブラシを歯に対して平行にまっすぐあてると、くぼみや隙間まで届かないですよね。 そのため、歯ブラシの毛先を歯ぐきに向かって斜めに当てることで、届かなかった隙間に届くようになります。 また、大雑把に全体をブラッシングするのではなく、 小刻みに振動させるように一定箇所を集中して磨くことで、歯垢が落ちやすくなりますよ。イメージはホウキでタイルを掃除する感じです!

D point

アドバイス後のDさんの感想

以前から歯並びが悪い自覚はありましたが、それがお口のケアにおいてかなり影響があることを再認識できました。 やっぱり歯垢が取れ切れていないんですね。歯並びが良い人と同じようにブラッシングしていてもいけないんだと実感しました。 前歯の凹凸が多く、犬歯が出ているのでその陰とかが磨き残しが多いようでした。 土岐先生に教えていただいたように、歯ブラシを斜めにして隅っこを掃くように、人よりも丁寧に磨くことを心がけようと思います。 ちゃんと磨き方を教えてもらえたので、これから日々のケアを頑張ります。

Result2

▼歯並びの良いCさんの比較

C compare

▼歯並びの悪いDさんの比較

D compare

PICK UP!歯並びが悪いとお金も損する!?

実験2」の結果からも歯並びが良い人と悪い人とでは、歯がすべてきれいになるまでの歯磨き時間の差がありました。 たとえば、その差が「実験2」の結果通り1分だと仮定すると、以下のように試算できます。

1回の差が1分で1日2回のブラッシングを1年続けると……
1分×2回×365日÷60分=12時間
時給1,000円で換算すると年間にして12,000円の損失
30年で考えると36万円分のロスが生じる計算に

また、ブラッシングが適切に行えていないことによって虫歯や歯周病リスクが高まり、実際に罹患した場合は、治療費でより多くのお金がかかります。 矯正治療によって歯並びを整えることで日々のケアの精度が高まれば、虫歯や歯周病などのトラブル発生のリスクも軽減できます。 口腔内の健康を維持するだけでなく、長い目で見て家計を考えるうえでも歯並びが良い方が“おトク”であると言えるでしょう。

MESSAGE! 先生からの実験の総括

Message

口腔内スキャナーで撮影した2人を比較すると、歯並びがきれいな方は比較的すぐにきれいに磨け、歯並びが悪い方は最後まで磨き残しがありましたね。 その差は思った以上に顕著でした。歯並びが悪い方の矯正治療を行った場合のシミュレーションをしてみると、やはり凸凹がなくなることで磨くのも楽になると考えられます。 結果的に磨き残しも少なくなるのではないでしょうか。

今回の実験からも磨き残しが出やすいのは特異的な箇所にでる傾向にあります。歯の表面は磨けていても、歯の境目や歯と歯の間には残ってしまいがちです。 すると虫歯のリスクが高まります。歯は噛み合せることで車のサスペンションのように動いています。そのため歯の間の汚れは擦り取られています。 しかし、歯並びが悪いところでは噛み合わせに参加できないため動くことができません。 そのため、歯間に汚れは残ってしまいデンタルフロスの使用が必要となります。

また、汚れの残る歯間の歯ぐきは歯肉炎が発症していることが多く、歯周病へと悪化すると本来の姿に戻すことはとても困難となってしまいます。 そのためにも歯並びをしっかりと整えて隅々まで歯磨きをしっかりすることが、シンプルですが重要になります。

Summary